現実が芸術を真似た瞬間
現実の出来事をもとにした映画は多いが時にはその逆が起こり取り返しのつかない事態を招くこともある。今回のギャラリーでは映画に感化された実際の犯罪をまとめて紹介する。具体的なシーンを再現しようとした者、架空の登場人物に刺激を受けた者。こうした事例は映画が人間の行動に与える深刻な影響を物語っている。ギャラリーをクリックして現実の犯罪に影響を与えてしまった映画を探ってみよう。
現実の犯罪に影響を与えてしまった映画現実が芸術を真似た瞬間www.starsinsider.com
世界中で10代の若者を熱狂させた人気ヴァンパイア映画によりヴァンパイアの存在を信じ込む者が現れてしまった。
「トワイライト〜初恋〜」(2008)
アメリカのアイオワ州に住む13歳の少年が同級生11人に噛み付いたとして退学処分を受けたあげく少年院に送られるという事件が起きた。
「タクシードライバー」(1976)
政治家を殺そうとするなど世間から浮いた存在の自警団員であるトラヴィス・ビックルを主人公として描かれた、マーティン・スコセッシ監督の名作である。その後ビックルはジョディ・フォスターが演じる10代の売春婦であるアイリスを救い出そうと奔走する。
「タクシードライバー」(1976)
ジョン・ヒンクリー・ジュニアは「タクシードライバー」の映画を観たことによりロナルド・レーガン元大統領の暗殺を図った。ジョディ・フォスターへの愛をアピールするための計画だったと本人が自白している。
「ファイト・クラブ」(1999)
ブラッド・ピットとエドワード・ノートンが共演した本作は「騒乱計画(プロジェクト・メイヘム)」へと発展していく秘密のファイトクラブをテーマにしている。やがて組織化した集団は現代社会の崩壊を目的にテロ行為を繰り広げる。
「ファイト・クラブ」(1999)
2009年の戦没将兵追悼記念日にニューヨーク市内の複数の場所に自家製の爆弾が仕掛けられ、その中の1つはスターバックス店内にて爆発した。当時19歳だったカイル・ショーはスターバックスでのテロ事件の犯人として起訴された。本件の他にも多数の事件に関わっている可能性が疑われた。ショーは自らファイトクラブを立ち上げ「プロジェクト・メイヘム」の活動まで行ってしまった。
「スクリーム」(2015)
「スクリーム」はスラッシャーホラー映画のジャンルの常識を塗り替えただけでなく、残念ながら多数の模倣殺人事件を引き起こす結果となった。
「スクリーム」(2015)
そうした殺人事件を起こした内の1人がティエリ・ジャルダンである。完全に再現した衣装を着用した彼は、性的な誘いを拒否した15歳の少女アリソン・カンビエを30か所も刺したのだった。
「アメリカン・サイコ」(2000)
「アメリカン・サイコ」のキャラクターであるパトリック・ベイトマンの人生を一言で説明するなら、昼はニューヨークのエリートビジネスマンであり夜は残虐な人殺しというところだろう。
「アメリカン・サイコ」(2000)
マイケル・エルナンデスは同級生だったハイメ・ゴフを刺し殺した。検察は彼が連続殺人犯になりたいと思うようになったのは「アメリカン・サイコ」などの映画に触発されたからだと主張した。
「ランボー」(1982)
ジョン・ランボーがスクリーンに誕生したのは1982年のことである。カナダでは大勢の若い世代の男性がこのキャラクターに感銘を受けランボーの豪快な戦いをマネしようとしたのだとか。
「ランボー」(1982)
軍服に身を包んだ1人の若い男が将校を射殺し、自身も後に射殺された。他にもカナダの山中で顔にペイントを施し軍服を着用した男性が多数発見された
「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」の映画に感化された恐ろしい犯罪が現実の世界で起こってしまった。
「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」(1994)
映画を観たダニエル・スターリングは恋人だった女性を殺して血を飲むと言った。 彼は本当に彼女を7か所も刺した。後に自分の行動は映画のせいではないものの映画に影響を受けたと自供している。
「ナチュラル・ボーン・キラーズ」(1994)
「ナチュラル・ボーン・キラーズ」は遊び半分で犯罪を繰り返しメディアの注目を楽しむ連続殺人犯カップルの逃避行を描いた映画である。
「ナチュラル・ボーン・キラーズ」(1994)
映画の公開後すぐに複数の模倣犯罪が発生した。1つはオクラホマ州のサラ・エドモンドソンとベン・ダラスのカップルが起こしたものである。2人は共に犯行に及び、最終的に2名を銃撃した。
「クイーン・オブ・ザ・ヴァンパイア」(2002)
こちらもまた吸血鬼の映画だ。牙を持つ生き物がなぜこんなにも多数の犯罪を呼び起こすのか不思議でならない。そしてこの事件は別次元のおぞましさであることを先に伝えておこう。
「クイーン・オブ・ザ・ヴァンパイア」(2002)
アラン・メンジーズは親友だった男性を殺害し血を飲んだあげく頭部の一部までも食べた。メンジーズは映画のキャラクターが犯行を指示したと言い張った。メンジーズは後に刑務所の独房で死亡しているのが発見された。
「マネートレイン」(1995)
ニューヨークを舞台に列車強盗と複雑に絡まり合った三角関係を題材にしている。
「マネートレイン」(1995)
映画の中に泥棒が地下鉄の券売機を盗み出し、係員が中にいるにも関わらず火を放つというシーンがある。その場面を再現しようとした若い男が現れたのだ。その後も模倣的な犯行がいくつも発生した。
「バックドラフト」(1991)
本作は放火犯を捕まえようと奮闘するシカゴの消防士たちの姿を描いたものである。
「バックドラフト」(1991)
若い男は映画の英雄のようになりたい一心で、全員が眠っていた恋人の家の椅子に故意に火を点けた。消火する前に煙に気付いた家族は目を覚まし即座に消防署に通報した。男は放火の罪で逮捕された。
「エルム街の悪夢」(1984)
殺人鬼のフレディ・クルーガーを描いた1980年代の有名なスラッシャー映画に触発されて、現実の世界で起こってしまった事件がある。
「エルム街の悪夢」(1984)
模倣型の連続殺人犯となるダニエル・ゴンザレスは2004年に包丁を使って4人を殺害した。精神障害を抱えていたゴンザレスは一切の治療を受け入れず最後は服役中に自らの命を絶った。
「ソウ」(2004)
ジグソウは拉致した人々をゲームと称して拷問するサディスティックな連続殺人鬼である。
「ソウ」(2004)
映画「ソウ」の描写によく似た殺人を計画していた2人の少年が逮捕された。計画は大掛かりで綿密なものであった。幸いにして少年の母親の1人が警察に通報し何とか犯行を防ぐことに成功した。
「ダークナイト」(2012)
クリストファー・ノーラン監督の「ダークナイト トリロジー」の第2作目に感化された犯罪事件も少なくない。
「ダークナイト」(2012)
本映画の悪役キャラクターになりきっていとこの家に不法侵入した上に暴行を加えた男が身柄を拘束された。他にもジョーカーのフェイスペイントをした若い少女が剃刀で高校の教師に襲い掛かるという異様な事件も起きた。
了)
安倍語録ばかり話すようになった
皮肉なことに、脅威的な成功を収めた「ファインディング・ニモ」で描かれた環境問題は、同作品が引き起こしたカクレクマノミの需要ほど観客に響かなかった。このため、自然保護活動家たちは、この熱帯魚が珊瑚礁から違法に連れ去られ、世界中の水族館の飼育員に無知なまま売られているのではないかと懸念を抱いた。
「007 スペクター」(2015年)
「007 スペクター」の冒頭シーンには、メキシコシティで繰り広げられる盛大な死者の日のパレードが登場する。しかし、このパレードは完全にフィクションだった。映画公開後、メキシコ政府は観光収入と歳入増加の機会を窺い、この架空の祭りを現実のものにすることを決定した。
「チャイナ・シンドローム」(1979年)
「チャイナ・シンドローム」は、1979年3月28日にペンシルバニア州で起きたスリーマイル島原子力発電事故のわずか12日前に公開された。この映画は、原子力エネルギーに関する議論が高まり、現実世界の原子力災害に対する国民の懸念が高まっていた時期に公開され、エネルギーをめぐる物語の方向性を決定的に変えてしまった。
「ジョーズ」(1975年)
スティーヴン・スピルバーグ監督自身も、自身の大ヒット作がサメに対する世界的な憎悪を煽ったことを遺憾に思っていると述べている。なんと、一部の地域では、特定の種の深刻な個体数減少につながった。何千人もの人々が娯楽としてサメを狩猟するようになり、北米東岸の海域では大型サメの個体数が50%減少した。
「JFK」(1991年)
オリバー・ストーン監督の「JFK」の公開は、1963年11月の運命の日にディーリープラザで実際に何が起こったのかという新たな関心を呼び、ケネディ暗殺事件のファイルを事実上再公開した。ストーン監督は誰が実際に引き金を引いたのかという異説を唱えて激しく批判されたが、多くのアメリカ人は、この悲劇的な事件の真相はまだ明らかにされていないと考えている。
「ディア・ハンター」(1978年)
「ディア・ハンター」の衝撃的なシーンは、ベトコンに捕らえられたアメリカ人がロシアンルーレットを強要されるというもので、映画の登場人物と同様に衝撃を受け、トラウマを負った一部のアメリカ人が、自らもこの恐ろしいゲームに耽溺するきっかけとなった。1979年から1989年の間に、少なくとも35件のロシアンルーレットによる死亡事件が記録されており、その多くは明らかにこの映画に直接影響を受けたものと思われる。
「バンビ」(1942年)
このディズニーの名作アニメーション映画は、ハンターが母鹿を殺し、愛らしい子鹿が孤児になってしまうという悲劇に多くの観客の心を苦しめた。多くの狩猟愛好家がアニメの鹿に共感し、狩猟をやめたため、狩猟数は50%減少した。
「受害者」(1961年)
1961年に公開された「受害者」は、同性愛を明示的に名指しし、共感的に扱った最初のイギリス映画だった。ダーク・ボガード主演のこの映画は、イギリス社会の強烈な同性愛嫌悪感情に抵抗する役割を果たし、最終的には1967年の画期的な性犯罪法の可決という議会の決定に影響を与え、同性愛行為を合法化した。
は心から好きよ
好きだと言うと
スノッブ扱いされるけど🥺
ジョナサン・デミ監督、トム・ハンクス主演の画期的な映画は、HIVの流行を社会の議論の最前線に据えることで、エイズに対する偏見を効果的に払拭した。さらに、この映画は人々の意識を高め、エイズだけでなく同性愛に対する認識も変えた。
「ゴッドファーザー」(1972年)
「ゴッドファーザー」は、史上最高傑作であり、最も影響力のある映画の一つとされている。マフィアも間違いなくそう考えている。フランシス・フォード・コッポラ監督の傑作は、卑劣な殺人鬼集団を、名誉ある、尊敬される、そしてファッショナブルな組織へと変貌させ、組織犯罪に対する人々の認識を一変させた。
「トガニ 幼き瞳の告発」(2011年)
韓国の犯罪ドラマ「トガニ 幼き瞳の告発」は、光州インファ学校で実際に起きた事件に基づいている。そこでは、生徒たちが教職員による性的暴行の被害に遭った。容疑者は逮捕されたが、軽微な処罰で済んだ。この映画は、裁判所の寛大な判決に対する国民の抗議を引き起こし、警察は事件の再捜査に踏み切った。
「オズの魔法使」(1939年)
1939年に公開され、世界的な称賛を浴びた「オズの魔法使」は、その技術的偉業のみならず、宗教、文化、世代を超えて、社会の進歩とアメリカのアイデンティティの象徴として、今もなお人々の心に深く刻まれている。この映画が硬直した社会規範を拒絶する姿勢は、今日においても特に意義深いものである。
「スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望」(1977年)
公開から50年近く経った今でも、「スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望」は革新と想像力の力の証であり続けている。この映画はSFというジャンルを一新し、最先端の特殊効果を導入することで映画製作の新たな基準を確立した。
「メトロポリス」(1927年)
「メトロポリス」が社会に与えた影響は計り知れない。フリッツ・ラング監督のこの無声映画の傑作は公開から100年近く経つが、世界中の文化、芸術、そして映画に与えた影響は今もなお語り継がれている。また、「メトロポリス」はアール・デコ運動の象徴的存在となり、後の都市建築にも影響を与えた。
「サイコ」(1960年)
アルフレッド・ヒッチコック監督の「サイコ」は、ホラーのジャンルを永遠に変えただけでなく、当時の観客にとって比較的新しいものであった性、暴力、逸脱的なテーマ、のぞき見といったタブーに再び幕下ろした画期的な映画となった。
狂気の桜とか
ポーランドのクシシュトフ・キェシロフスキ監督の「殺人に関する短いフィルム」は、無分別な殺人で有罪判決を受けた男の残忍な処刑に焦点を当てている。カンヌ国際映画祭で物議を醸した反響の後、ポーランドの立法府は速やかに死刑を廃止した。
「國民の創生」(1915年)
D.W.グリフィス監督のサイレント大作は、映画史に残る金字塔である一方で、白人観客からクー・クラックス・クラン(K.K.K.)を美化していると批判を浴びた。その後、極右勢力をこの過激派グループに誘い込む扇動行為だと非難された。
「プライベート・ライアン」(1998年)
1944年6月6日、ノルマンディー上陸作戦の日、アメリカ軍の戦闘員によるオマハビーチ襲撃を描いた「プライベート・ライアン」の残酷なまでにリアルな冒頭シーンは、退役軍人たちに大きな影響を与えた。スティーヴン・スピルバーグ監督のこの戦争映画を劇場で鑑賞し、フラッシュバックや圧倒的な感情を経験した人が多く出た。
「大統領の陰謀」(1976年)
ウォーターゲート事件を報じた2人のジャーナリスト、ボブ・ウッドワード役をロバート・レッドフォード、カール・バーンスタイン役をダスティン・ホフマンが演じた「大統領の陰謀」は、ジャーナリズム系学校への入学者数の増加に貢献したとされている。また、この映画は政治への国民の関心を高め、その影響は今日まで続いている。
「デイ・アフター・トゥモロー」(2004年)
ローランド・エメリッヒ監督のこの災害映画に対する批評家の反応は概して不評だったものの、科学界や環境保護団体は、この映画が地球温暖化の脅威を浮き彫りにしたことを高く評価した。映画で描かれた気候シナリオに関する科学的研究は、大西洋南北循環の突然の崩壊と地球温暖化が相まって、地球は温暖化どころかむしろ寒冷化する可能性があることを示唆している。
「カサブランカ」(1942年)
ハンフリー・ボガートとイングリッド・バーグマン主演の「カサブランカ」は、外交介入をアメリカ合衆国の政策における当然かつ不可欠な側面として描いた。70年以上の時を経た今も、このハリウッドの名作にインスピレーションを得た伝統は、ワシントンが世界における自らの姿をどう捉えているかという点において、今もなお続いている。
「ドゥ・ザ・ライト・シング」(1989年)
スパイク・リー監督の「ドゥ・ザ・ライト・シング」は、社会を大胆に映し出した。1980年代のブルックリンをはじめとする全米各地に蔓延していた人種間の緊張を映し出している。この映画は、アメリカにおける人種関係についての議論を巻き起こすきっかけとなり、その議論は公開当時と同様に、今もなお重要な意味を持っている。
「ザ・シン・ブルー・ライン」(1988年)
エ口ール・モリス監督によるドキュメンタリーは、実話に基づいて、警察官を射殺した罪で起訴された男性の冤罪事件を追った。事実と再現の境界線を曖昧にしたこの作品は、世論の激しい反発を招き、最終的に無実の男性の有罪判決の覆審に繋がった。
「時計じかけのオレンジ」(1971年)
スタンリー・キューブリック監督は、劇中で描かれた暴力描写を模倣した行為が続出したことを受け、「時計じかけのオレンジ」のイギリス映画館での上映を中止したことで有名である。その悪名高いスタイルとモチーフは、コンテンツ規制や反社会的行動に影響を与えるメディアの役割について、活発な議論を巻き起こした。
「フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ」(2015年)
2011年に出版されたE・L・ジェイムズの同盟小説を原作とした「フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ」は、セクシュアリティやその内容について幅広い議論を巻き起こし、境界線や権力構造に関する熱のこもった議論を巻き起こした。
「ローズマリーの赤ちゃん」はホラー映画界に消えることのない足跡を残した。より重要な点として、ロマン・ポランスキー監督のこの映画は、カトリックをテーマにしたホラー映画の流行を促した。同時に、1980年代から1990年代にかけての悪魔崇拝の恐慌に至るまでの数十年間、この映画は悪魔崇拝の説得力のある例として人々の意識に深く刻み込まれた。
「フィールド・オブ・ドリームス」(1988年)
ケビン・コスナーが主演する映画「フィールド・オブ・ドリームス」では、トウモロコシ畑に野球場を作り、野球界の伝統的選手たちの幽霊を呼び寄せる農夫を演じ、この映画の公開は、懐かしさを煽り、税金90億米ドルを投じた消費ブームを促進し、全米各地に25の野球場を建設した。
「2001年宇宙の旅」(1968年)
スタンリー・キューブリック監督のもう一つの傑作、高く評価され影響力のあった作品「2001年宇宙の旅」は、知性を持つスーパーコンピュータHAL9000を通して、映画館の観客に人工知能を初めて紹介した。おそらくより適切なのは、作中の宇宙飛行士がタブレットと思われるものを使用しているシーンだろう。数年後、Samsung(サムスン)とAppleは、サムスンがGalaxy(ギャラクシー)タブレットを販売したことをめぐり、Appleが自社のiPadデバイスの著作権を侵害しているとして訴訟を起こした。サムスンは、タブレットを発明したのはAppleではなく映画だと主張したのだ。ご想像通り、サムスンは敗訴した。
了)
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AKIRA



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